4.5時間リミット

MRI-Guided Thrombolysis for Stroke with Unknown Time of Onset

ニューイングランド2018 8/16

朝起きた時に、半身まひしていたら、どうしましょうという論文です。

発症から4.5時間以内であれば、異常高血圧や抗凝固療法中や胃潰瘍のなど禁忌なければ、血栓溶解療法の適応になります。しかし、就寝中発症で朝起きて梗塞があった場合は、いつ発症かわかりません。そこでMRIでの変化を見たようです。拡散強調画像が一番早く脳梗塞をキャッチ、フレアー法がその次4.5時間後から梗塞領域が検出されます。条件(拡散陽性、フレア陰性)であれば、発症は4.5時間以内と、みなして治療をしようというものです。条件のそろった500人をサイコロで振り分けて、血栓溶解 対 何にもしないにわけました。神経麻痺の回復具合は中等度麻痺で済む割合(少し不正確ですが)、70%が中等度麻痺で済んだ対60%が中等度麻痺になったという結果でした。少し、イチかバチかで血栓溶解の方が、麻痺の程度が軽かったようです。しかし死亡は10人/250人に対して3人。脳出血は5人対一人という割合でした。生活全般に介助がいる状態75人/250人対100人というようです。自分なら、ぜひ一回溶かしてもらって、天命を待ちたいところです。