一流誌のテルミ

Telmisartan, Ramipril, or Both in Patients at High Risk for Vascular Events

The ONTARGET Investigators* NEJM 2008 4/10

Ramiprilとtelmisartanとその合剤を、糖尿病と他血管合併症に対して、8000人ずつ振り分けるという大変な研究。高血圧に対して処方したわけでなく、すでにいろいろな降圧剤もある人に画一的に振り分けるという、豪快な研究です。糖尿病患者に対するTelmisartanの安全性が証明されたのと、ACEと併用すると合併症がそれはなるほど多いという結論でした。Angioedema 血管性浮腫という目や口が腫れるような合併症がなるほど少ないのがテルミです。また合併症がおこった後にもその予後はテルミのほうがよいという小さな表がありましたが、触れられていませんでした。

同じ年に、

Effects of the angiotensin-receptore blocker telmisartan on cardiovascular events in high-risk patients intolerant to

Angiotensin-converting enzyme inhibitors: a randomized controlled trial.

ランセット 2008年 10/18という論文があります。

5926人すでに何らかの糖尿病や心血管合併症の患者にテルミを無作為ふりかけしたようです。平均5年弱の経過観察。テルミで二次心血管事故384人、角砂糖プラセボで440人と大差ないデータでした。おそらく基礎に色々飲んでいる人に無作為に振りかけているトライアルで豪快です。従来のACEより認容に優れていたというデータでした。ARBは新しい降圧剤で付加価値については今後の課題であるというのが2008年レベルからあったのですね。