オーバーなoverweight論

ランセット読み放題終了まであと20日間。繁忙期なのですが寸暇を惜しんで斜め読みしています。

Metabolic mediators of the effects of body –mass index, overweight, and obesity on coronary heart disease and stroke: a pooled analysis of 97 prpective cohorts with 1.8 million participants. ランセット2014年383970-

180万人の前向きの検討で57161人の冠動脈疾患と31093の脳卒中があったとのことです。BMIは肥満度ですが、体重KGを身長Mの二乗で割った指標です。教科書では日本は25以上を肥満、アメリカは26以上で60%以上の人が肥満のようです。この論文では肥満度数値上昇、血糖上昇、血圧上昇、コレステロール上昇、それぞれが心筋梗塞や脳卒中のリスクにしたかったのですが、血糖、血圧、高脂血症を是正すると、あまり肥満度の数値上昇と疾患の関連が見いだせなかったところが、筆者は残念だったでしょう。ただし、BMI 25以上の集団には太っていない人より、総じて約1.5倍の確立上昇で病気があったよという警告を与えていました。脳梗塞は肥満と大きな関連あるようで1.7倍以上の確率上昇を与えるようです。ですが、これら肥満のうち血糖正常者、脂質正常者、血圧正常者ではきっと長生きで元気なおでぶさんがたくさんいるのでしょう。高血圧は減塩と減量でだめならさっさと適正な薬を服薬しましょう、世界で脳出血減ってきたのは少なくとも降圧剤のおかげでしょうから。糖尿は糖質制限ではなく適正摂取で体重は維持がベストです。糖尿病でやせれば耐糖能悪化が気にされ、太れば投薬が過量かと医師が危ぶみます。1万歩で血糖値適正体重微減ならば安心しますが、3万歩毎日で糖尿正常体重減少になったと豪語する団塊の世代いますが、これも医師からみると薄氷の糖尿管理です。ひざを痛めたらすぐに、糖尿悪化になります。

過猶不及、Overdone is worse than undone.ってネットでひろいました。