厳しい食塩制限の実際 | 医療法人社団 こうち医院

厳しい食塩制限の実際

前回は世界の食塩摂取事情と国際基準の隔たりを紹介しましたが、今回はどのくらい食塩を外に排出させるかという話です。最後まで読むと、食塩は摂取と排出のバランスが大事だということがわかります。

Association of Urinary Sodium and Potassium Excretion with Blood Pressure

2014年8月14日 ニューイングランド

102216人のアジア系半数以上、中国、南米、中近東、先進国はカナダ、スウェーデンで尿を調べた研究論文です。

前回で食塩消費量は通になりましたから、それぞれ10g、6g強、6g弱、8gといった食塩摂取地域です。食も様々な地域の人達にお願いして、尿の中のナトリウム濃度、カリウム濃度を測定したらしいです。日本の川崎とおっしゃる先生の作った式を利用して、一日中10万人がおしっこを貯めることなく、朝1回の検尿で、24時間の生活からでる電解質の排泄量を推定したようです。結論はおしっこにたくさんナトリウム出た人は血圧が高かったようです。逆にたくさんカリウム出た人は血圧が低かったようでした。食べる食塩を加味していないのでピンときません。血圧が高いとたくさん尿がつくられますから、たくさん出るのでしょうが、カリウムが多いほど血圧が低いのが面白いです。中国を除いて少な目の食塩文化の人でも、高血圧であると余分に塩が捨てられると解釈すると、有効利用の塩分が少なくて余計に調子悪くなってしまうのではと思いました。続けて読んだ次の姉妹論文の結果も納得いかないものとなってしまうわけです。

Urinary Sodium and Potassium Excretion, Mortality, and Cardiovascular Events

2014年8月14日同じ号です。ニューイングランド

同じ対象者です。尿中のナトリウムカリウムと心臓血管病やその他の死亡についての大論文です。壮絶な統計データーで、たくさんナトリウム尿がでる人は、アジア系若年男性で糖尿病多く、高カロリーで、もちろん高血圧というデーターでした。ただし尿中のナトリウムが4g(食塩10g相当)であると一番心臓病や脳梗塞やその他の病死が少ない、4g以下では悪い運命、4g以上出すぎている人はゆっくり悪い運命というデータでした。ちょうど J の形に死亡率のグラフができて、一番底が4g(食塩10g相当)でした。たくさん食塩とっても適度にためて、適度に捨てられる腎臓と心臓と血管の能力があれば長生きできると解釈できます。カリウムは興味深い、  多く尿中に出ていれば出ているほど心臓血管死亡もその他の死亡も少なく良い運命となるという結果でした。

10gの食塩を尿に排泄しなければ予後が悪いという結果でした。心血管病予防を前提に一日の経口食塩摂取量を4gや6gにする日米、3gの国連は一体どこに進んでいるのでしょうか。少なく食塩して多めの食塩を排泄できるのでしょうか?食塩を少なくすると血圧は必ず下がります、血圧を下げると病気が予防できます、これは正しいのですが、高血圧の人限定の食塩許容量は一般人にはきびしいかもしれません。とくにアジア人にはきついような気がします。

ケーキをエスプレッソとシャンパンでいただきましょうか、お酒は饅頭や甘めのだし巻き卵をつまみに、ウイスキーはチョコレートを冷やして、焼酎はロックでチンした甘納豆でいきますか。ブランデーは暖かいクレープにかけてもちろんアイスを添えて、減塩対策で思いつくまま。