JAMAまとめ1/9
- ①セロトニン6番目のリセプター阻害剤Idalopirdineをアリセプトに加えた認知症治療薬の検討で、あまり効果なかった。症状が出て薬飲むようではおそく、認知症予防を心がけようという結論。
- ②大手術時に麻酔医の責任の所在を適宜交代するやりかたでは、術後合併症が多くなる。313 066人のカナダの検討。一人で開心術や指接合や脳外科は6時間以上麻酔医が関与します。導入、維持、覚醒で複数名の人手がいります。きっと責任の所在が、時間制で事務的に移行することがよくないということでしょう。豪州ではコンサルタント麻酔医が最初から最後まで責任を持ってました。途中big lunchで若い丁稚にまかして消えることありましたが、集中治療室までおじいさんの先生でもずっとつきそっていました。一件請け負って何十万というfeeが入るから、頑張るわけです。カナダも英連邦なので同じ制度でしょうが、公的病院での話でしょうか。
JAMAハイライト 2/6
- ①心房中隔欠損は自然閉鎖するのが普通ですが、開存大きければ子供の時に心肺症状などで発見されて治療されます。うっすら閉鎖しそのまま大人になった時に、心不全などきっかけで穴が広がり、血栓を右房から左房にとばして、大きな脳梗塞になることがあります。穴が開かなければ肺梗塞になるところが、左心房から左心室経由で脳梗塞になるわけです。150198人の手術症例で、心房中隔開存1214人いて、そうでない残りのひとより有意3倍以上の、脳梗塞を発症するようです。とても頻度が少なくあらかじめの発見は無理かもしれません。心房中隔欠損はうっすら閉鎖しているものはエコーをしてもわからないし、脳梗塞になってようやく原因はこれだと突き止めたものも入っていると思います。スクリーニングを術前に行っても、心房中隔がうっすら閉じているさまは体表エコーではわからないでしょう。血栓マーカーを全例にとって、陽性者を食道心エコーと血管エコーで丹念にスクリーニングするということになってしまいます。
- ②慶応の先生がデューク大学で筆頭論文発表、抗血小板剤や抗凝固内服中での脳出血の入院患者141311人の検討、より新しい抗凝固患者の入院死亡率は低かったら。15万人の合併症脳出血を集めるという研究で全米規模のデータを日本人がまとめる時代です。おそらく疫学、統計学、数学に秀でた日本人研究者なのでしょう。
- ③米国小学校一年生6639人を調べたら1から5%妊娠中のアルコール暴露が影響する障害が発見された。