JAMAハイライツ 9月
Effect of Immediate vs Gradual Reduction in Nicotine Content of Cigarettes on Biomarkers of Smoke Exposure
A Randomized Clinical Trial
タバコのやめ方の研究です、男701人女549人で、ニコチン量をすぱっと少なくして病める組、徐々にすくなくしてやめる組、やめない組で、5か月観察。一酸化炭素量、その他有害物質は、急に両切りピースから0.4mgに切り替えた人の方が、徐々に軽いたばこにするより、暴露が少なくなる。また、やめられるのは急にニコチン量を少なくしたほうがやめやすいということです。
Effects of aspirin for primary prevention in persons with diabetes mellitus.
ASCEND研究の一環、2018年9月
糖尿病患者さんにおける低用量アスピリンの心血管系イベント、発がんリスク軽減効果などについて、15480人の研究。心血管合併症のない糖尿病で予防的にアスピリンを投与するという研究です。アスピリン使用7740人とプラセボ7740人と統計的に差がないように頭をそろえて、コンピュータ―解析。7年間の追跡で10%が、心血管病に罹患していました。脳梗塞、心筋梗塞にこれだけなる、糖尿病は恐ろしいです。その中でアスピリン658人/7740人対プラセボ743人でした。アスピリンは100人救ったことになります。胃袋出血は137人対101人、頭蓋内出血は55人対45人。総じて糖尿病でのアスピリンは10%病気を予防して、5%何らかの出血を起こすということです。逆にアスピリンによる脳出血は7700人の糖尿病患者で自然発生でも45人あるわけで、わずか10名増やしたことになります。日本の医療で、糖尿病患者でアスピリンを予防投与しようとする医師と患者の集団の様子として、副作用の説明と同意がなされる関係であろうし、目的意識高い系の患者さんだし、予防的胃腸薬も当然加味されるし、胃腸系出血での最悪の事態はおよそ防げると思います。脳出血も濃厚な血圧管理もできる関係が予想されて、不慮の脳出血は外傷以外防げそうな感じがします。アスピリンの予防投与は、僕は好んで行う世代ですし、肉親にも投与すると思います。
本論文では胃腸系の発がん予防については7年間の解析で得られなかったとしています。糖尿病患者160人ずつが胃腸系発がんを認めました。アメリカでは3億人で年間10万人が大腸がんになるようです。7年間で70万人として、7年間で人口の0.2%が罹患します。この論文では糖尿病7700人で160人ということで2%が胃腸系の癌でした。糖尿病では10倍胃腸系の癌になりやすいと言えます。