fight or flight

 リラクゼーションで有名なベンソン先生の本を斜め読みしまして、作文します(キンドルでThe relaxation response 800円)。高血圧が瞑想法でよくならないか、ストレスによる反応のうち“fight or flight” response.すなわち闘争・逃走反応 の克服が降圧に寄与しないかと考えました。1960~1970年代は冷戦、ベトナム戦争、ビートルズの世代です。インドヨガ、ブッダ、zenなどの東洋文化にある瞑想に、国家間も人間の心の中にも平和を求めたのでしょうか。日本でも東京大学で禅僧の脳波を研究して世界に発表されていました。心臓神経症、自律神経失調症などの病名もこのころはやりました。ベンソン先生はMGHやハーバードの循環器系(臨床的ではなく、瞑想法、リラクゼーションの先生)の臨床教授です。ご本人を錦の御旗に、ほとんどがリラクゼーションは良かったという、結論の論文が、検索(Benson H relaxation)といれると100個程度あるでしょうか。玉石混交といわれるプロスワンで多く採用されていました。ニューイングランドの検索では一つ筆頭で解説がありましたが、古すぎてダウンロードできませんでした。循環器医師の高嶺の花Circulationには一つ心筋梗塞の誘因についての論文がありました。瞑想法については、静かな部屋で、10分以上かけて、長い期間継続することが大事。という秘訣が数行書いてありました。具体的にはベンソン先生の主催する病院のカウンセリング教室にいかなければわからないと思います。マインドフルネスについては、商業化されて、瞑想を指導するレクチャーコースが販売されています。外資系企業で大流行り、経営陣や上級職者向けにも、慰労慰安の一環で、リゾート地で数日間かけて行うこともあるようです。酒飲んでどんちゃん騒ぎする時代ではないからでしょう。お金がどのくらいいるのかわかりません。

瞑想法には、副作用はありません。研究すればかならず、いい方向の結果が出てきます。ニューイングランドジャーナルやランセットは1970年代においては、期待を含めて肯定的でした。しかしながら、最近は腰痛の改善効果などが全米の内科医のガイドラインに掲載されており、瞑想による鎮痛効果などは認めていますが、心筋梗塞予防脳卒中予防などのエビデンスを認めていません。

 結論;瞑想は、難しい本で勉強したり、コースにお金を払ったり、お坊さんに叩かれたり、ヨガで首や腰を痛めたりしなくてもできると、結論してよいと思います。通勤電車でつり革につかまっても、半眼でうたたね寸前で深呼吸を繰り返したり、現実離れした夢想状態になったり、すればストレスは少しだけ減ってくれて、病気の予防になります。