脂肪吸収率

やせている人は油の多いものを食べるとすぐに便排出するため太りません。排出物を以後fecesなのでFと表現します。栄養学の本を立ち読みすると、簡単に吸収率という表現があります。脂質をinして、Fでoutの差なりを計算すれば出ると簡単に言っています。食べたもののカロリーも大事ですが、簡単にFのカロリーや栄養素がわかれば、ダイエットやメタボ対策になるのではと思いました。プロバイオの理解にはFの知識も必要です。

今回は、脂肪を摂取してどの程度Fに排泄しているかを調べました。全く文献や教科書に書いてなくて、ジュンク堂で栄養士の成書みても大したことありませんでした。pubmedをかなり検索していくつかみつけました。

〇Fecal Fat Analyses in Chronic Pancreatitis Importance of Fat Ingestion before Stool Collection 2017 1/17 plos one

膵炎の人の脂肪吸収の検討、健常人は80g脂肪をとって便に5g吸収率は94%

膵炎の人は60gに制限しても13g出る78%

〇Effect of dairy calcium on fecal fat excretion: a randomized crossover trial

ネーチャー系internal journal of obesity 2008/10/7

カルシウム多くとると脂肪排泄多くなる。高カルシウム食で100g脂肪インで11gアウト、カルシウム低め食は94gインで6gアウト

〇Impact of Dietary Lipids on Colonic Function and Microbiota: An Experimental Approach Involving Orlistat-Induced Fat Malabsorption in Human Volunteers

American College of Gastroenterology Clin Transl Gastroenterol

2016年4月

オルリスタットは膵酵素阻害で脂肪排泄による減量薬、高脂血症治療薬、脂溶性ビタミン不足で副作用多く、日本ではネット輸入のみ。

正常は60gインして5gアウト、オルリスタット投与では60gイン30gアウト オルリスタット投与にて腸管炎症マーカーのcalprotectin上昇、腸内抗酸化能力低下するが、プレバイオティックス投与にて抑えられる。オルリスタットによる腸内細菌の構成変化はなかった。

脂肪吸収を勉強しました。病気や薬がないと、約90%は吸収してしまうということのようです。Fには10%しか流れません。2000カロリーの食事、1000カロリー炭水化物系と仮定して500カロリー分の脂肪を摂取して、50カロリーしかFに落ちないことになります。F脂肪の測定は、大変な作業工程の脂肪酸測定、放射性同位体を用いる方法があります。ボムカロリーメーターといって物質を燃焼させてカロリー測定する方法もありますが、炭水化物もタンパク質もカロリーになりますのでFにおける脂肪の吸収率には使えません。何チャラ油が体に良いといっても吸収率が90%ですから、取りすぎは肥満につながります。フライよりから揚げか天ぷら、から揚げよりは炒め物のほうが油そのものの摂取は少ないようです。アマニ油大匙5杯が500カロリー/75cc。トロは200gで脂肪500カロリーでしょうか。から揚げ200gとると脂肪500カロリー(6こで総カロリーは600カロリ)、天ぷら8こで脂肪160カロリ(総カロリー340カロリー、中身が低カロリーなのか)。鶏のから揚げはいくつでも食べられますが、脂肪の塊を食べていることになります。脂身の多いロースをパン粉たっぷりでラードでじっくりなどとしたら、大変なことになります。タンパク質、炭水化物の吸収率を今度は調べます。