Intensive blood-glucose control with sulphonylureas or insulin compared with conventional treatment and risk of complications in patients with type 2 diabetes (UKPDS 33) ランセット1998年9月12日
厳格コントロールの定義として空腹時血糖コントロールを基準にして、SU剤、インスリン、食事療法をランダムに選んだという20年前のがっつりした研究です。悪化時は適宜投薬を追加したとのことです。食事療法であるとHBA1c7.9平均でしたが、厳格では7.0にコントロールされていました。HBA1cインスリン使用とSU剤に差がなかった。微小血管障害は厳格群で良好でした。低血糖発作は厳格群で多いという今では当たり前の研究。しかしすぐ同じ号に
Effect of intensive blood-glucose control with metformin on complidations in overweight patients with type 2 diabetes (UKPDS 34)ランセット1998年9月12日
メトフォルミンは減量療法より心血管合併症を減らすであろう、早期にメトフォルミンに続いてそのほかの薬を行うほうが、インスリンやSU剤投与後に合わせて投与追加した群より合併症が少なかった。後から足すほうに問題が認められたということです。メトフォルミンも用いた厳格コントロールでは合併症少なく、体重増加や血糖値上昇は少なかった。
結局最初からメトフォルミンを使うほうが良さそうなデータが20年前からあったようです。ガイドラインではこれをファーストチョイスにするということで、老人のすでに治療に追加しようと試みましたが、代謝障害に加えて腸管作用などから腹部症状も心配になります。若年の肥満の方の初回治療にどうかと思っています。ガイドラインも続々変わりますので20年前の基本論文を斜め読みしました。