日本 余命の都道府県別比較ですが、あくまでランセットに掲載された表を解釈しております。僕の独断ではありませんのでよろしくお願い申し上げます。
Population health and regional variations of disease burden in Japan, 1990–2015: a systematic subnational analysis for the Global Burden of Disease Study 2015
ランセット2017年7月19日
日本の寿命の検討、膨大なコンピューター解析で、各県ごとの平均余命の表をじろじろ見ました。男性は80歳で女性は85歳ぐらいが基準です。日本では滋賀県が長寿、okinawaとaomoriがそうでないランクでした。2005年から総じて1.5歳寿命が延びているようですが、心臓病や悪性腫瘍を患いながら生命が伸びているのか、克服して伸びたのかそれがよくわからなかったです。日本ではわずか糖尿病治療の進んでいない場所で平均余命を縮めていましたが、ほとんどの疾病を克服しているのならいいと思いました。表の解釈に自信がないのでメキシコのそれを読んでみました。
Dissonant health transition in the states of Mexico, 1990–2013: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2013 ランセット2016 10月5日
こういう世界動態的な論文は公共性があって、フリーに見れますので、できれば図表をカラーでみていただくと面白いです。
男性は75歳で女性は80歳ぐらいが基準です。するとどうでしょう。衛生環境がよくなったのか、ここ10年で日本と同じ1.5年平均余命はのびていましたが、心臓病や糖尿病が放置の地域が多くは数年命を縮めているデータがでてきました。
ゆえに日本は心臓病や癌を克服して生命予後を伸ばしているということが確認されました。
メキシコは置いといて、日本の疾病推移ですが、間質性肺炎がのびている、肺炎が伸びている、糖尿病による透析が伸びているのが気になるところです。長寿の宿命か心臓病 癌にもかからなかったお年寄りが、上記の疾患でendingが来るということでしょうか。
余命を下げている大病20種わけた表がありました。各県で、その得て不得手を色分けしていました。Okinawa, aomoriはたくさん不得手がありました。shiga mie kyotoは20疾病すべてが全国平均以下の発症頻度でした。tokyoもosakaもグルメなり食い倒れの街なのでしょうか、心臓病が水準以上でした。よくnagano長寿とされましたが、どうでしょう微妙なかんじがランセットの表ではありました。hiroshimaはまずまずでしたが、肝炎多い県なので肝臓疾患が目立つというかんじでした。
最後に医者の数と各prefectureの余命をご丁寧に表にしているものがありました。kyotoは医者が多くそして優秀な余命県でした。shigaは医者は少なめなのにとても余命が長いようでした。kyotoの先生が通勤しているとか?しかしsaitamaは余命は微妙で医者が少ない感じでした。tokyoの先生も通勤しているのに。shigaがなんでも一番というランセット三ツ星評価でした。その原因は考察にも書いていませんでした。地政学的にいわゆる’中原’が医療衛生向上しやすいという解釈がありました。