産業医学で、ストレス対策が最近重要です。経済成長期の、肉体酷使のストレスの時代は終わって、精神的ストレスをどうするかが問題となっています。その中で、瞑想法やリラクゼーションなどが実際に、産業医学の研修会でとりあげられます。どういう形のものがよいか、文献を調べてみました。
Prevalence, patterns, and predictors of meditation use among US adults: A nationally representative survey. 2016年ネーチャーサイエンティフィックレポート
全米での瞑想療法の全国調査をなぜかドイツの学者がまとめています。34525人の検討で、5%のひとが12か月以上の瞑想療法を取り入れているようです。白人女性が多く、全身状態の改善、元気になりたいという思いからです。値段は数十万円かけて行っているようです。どういう瞑想かは言及していません、全米で930万人が瞑想を健康のために取り入れているようです。
Long -term mindfulness training is associated with r20eliable differences in resting respiration rate. ネーチャーサイエンティフィック2016/7/7
マインドフルネス療法という瞑想療法で、呼吸は深くゆっくりの体質に変わることが60人の研究で証明されました。
Standardised mindfulness-based interventions in healthcare: An overview of systematic reviews and meta-analyses of RCTs. プロスワン2015年4月16日
MBSR(mindfulness based stress reduction ), MBCT(mindfulness based cognitive therapy)という確立された瞑想プロトコールを行う論文の検討。115個の二重盲検試験研究から、うつ症状は60%減る、イライラは半分になる、など良い結果が得られていました。
Web-Bassed Mindfulness Intervention in Heart Disease: A randomized controlled trial
2015 12/7プロスワン、ハーバード大学も名を連ねる研究で
ネットでの瞑想番組を行って320名12週間で心臓病患者さんの症状改善を検討すると、心拍数や拡張期血圧や心配が減ったとのことです。
マインドフルネスとかリラクゼーションという言葉が科学用語として出てきましたが。実際の瞑想のプロトコールを調べようとすると、途端に有料のオンライン学習サイトになっています。門外不出、ただでは教えられないというので、逆にストレスになりました。
おそらくですが、日本人なら座禅やヨガを想定すれば良いと思います。有名タレントが瞑想のために、色々準備運動をするというのが紹介され、ヨガについては修験者のような、過酷な修行が必要なようです。禅もヨガの瞑想は、東洋人には理解できるのですが、西洋人には理解できないようで、MBSR(mindfulness based stress reduction ), MBCT(mindfulness based cognitive therapy)などという高価なプロトコールが開発されました。。米国では、リラクゼーションの科学者として二大巨頭がいます。ハーバード教授のハーバート ベンソン先生のリラクゼーション一派、マサチューセッツ医科大学教授で瞑想治療センター(マインドフルネス)の一派が知られています。ベンソン教授の本は、千円以内だったので次回紹介します。