Cardiovascular Toxicity of illicit anabolic –androgenic steroid use.
Circulation 2017年3月23日
マッチョホルモンの蛋白同化ステロイド使用しながらのベンチプレストレーニングに励む素人86人(34歳から54歳)と巷の普通のお兄さん54人で、心エコーでの左心室機能とCTでの冠動脈石灰化をしらべました。背景であきらかにステロイドユーザーは力持ちかもしれませんが、肥満脂肪たっぷりの体格でした。心臓の収縮率や拡張機能など10%程度(わかりやすく感覚的です)低下していました。心臓は広がりにくく、瞬発力がなくなっている。そして冠動脈の狭窄はまだ若年層なので双方ないですが、使用者では冠動脈に将来心筋梗塞の原因になるかもしれない、プラークがあったようです。
著者も私も大変心配するのは、壮年期でこれですから、年を取って、若返りの目的でアンドロゲンを安易に使用すると、蛋白同化作用で食欲が出たり筋肉が増えて活動的になるかもしれませんが、長期使用では必ず心血管負担が来ることです。50歳以降で、体重減少、食欲不振で数々のLOH基準を満たす人限定での使用が望ましいです。