弱酸性次亜塩素酸水は、漬けおくための消毒液です。消毒の相手が、弱酸性の状態で、HClOが細胞壁やウイルスエンベロープを通過して、内部に浸透します(Jpn. J. Food Microbiol., 26(2), 7680, 2009)。細菌では、ペルオキシダーゼなどの過酸化物質を解毒する、酵素そのものを阻害して、細胞内での過酸化作用の高まりを利用して、細胞死をおこさせるという、壮大な経路での消毒剤です。アルコール消毒液のように壁をこわして、速攻終了ではありません。ウイルスのエンベロープをHClOが通過してその後、どうやって呼吸をしないウイルスの、RNAを壊すかどうかは、文献を30分検索してもCDCのガイドラインを探しても見つかりませんでした。予想では、純粋なウイルス殺菌より、周辺の病原体が壊れて、中の細胞質がウイルスにかかって、ウイルスも溶けてゆくような、気がしています。有機物で汚染している場所ほど漂白剤系消毒剤は、抗ウイルス効果がありそうです。CDC医療関係者への通告、では次亜塩素酸で医療機器や廃棄物や遺体袋の消毒に使うようにということで、エボラでも医療機器の消毒に使えたようです。人の触るドアやなんかを、湿らした雑巾でふきふきして効果があるかどうかもわかりませんでした。50ppm程度、5%の塩素系を500CCの水に溶解して、使用します。自分はバシャバシャ、窓全開、ゴーグルをかけて目を潰さないようにして、タップリドアや、取っ手や、手すりや床や靴の裏や靴マットにかけ、一しきり新聞かなんかを読んで、その後ふきとります。2月半ばから朝早く病院に来て、塩素を浴びて掃除をしています。手の皮はいつもひりひりしています。目は夜になるとプールに行ったみたいになります。
ポストコロナー次亜塩素酸水