ハリソン問題集からです。ハリソン内科学は臨床医のバイブルです。その問題集を少しずつ解いています。日本の教科書との相違など気に入ったところを独断的に抜粋要約しています。
アメリカでは当然ですが扁平上皮癌の食道がんはほとんどなく下部食道腺がん、日本もピロリ感染少なくなって、逆流性食道炎が増えて、腺がん増えるかもしれません、喫煙アルコールリスクも年々さがるわけで扁平上皮癌はへるかもしれません。ハリソンでは500ccウイスキーとタバコ2箱の男性の嚥下障害でようやく中部食道がんになるという設定の問題が出ていました。
ステージIIIの大腸がんは術後1回の大腸ファイバー、あとは3年おきのファイバー、CTは1年に1回、腫瘍マーカーは3か月に1回、5FU内服を推奨。また直腸がんには放射線照射はmustとなっていました。
ポリープの取り扱いも微妙に違います。腺腫様ポリープでadenomaのものをpremalignantとする、3年に1回のファイバーを、villous>tubularで悪性化しやすい、sessile>pedunculated,ポリープ患者の5%しか鮮血陽性とならない、5年間で1.5cm以下は2%、1.5-2.5cmは10%, 2.5cmは10%ゆっくり癌化5年以内にポリペクトミーをとのことでした、毎年ポリープとったり観察したりすることもあるようですが、あまり慌てなくてもいいようですね。前がん経ずにできちゃったガン、de novoがんが怖いのですが、毎年ファイバーをするのも危険でしょうし、患者さんには遺伝性がないようなら、de novoなら潜血ありなんと予想しつつ毎年の便潜血は必ずとしファイバーについては機敏な対応をと考えています。