ハウス先生 smell like victory

ハウス2-9

Munchausen症候群は虚偽性障害という精神疾患。Factitious disorderという教科書表現で、医師らに自分を注目しむけ親身な治療をもとめるため、執拗に不必要な治療を求める病気です。そのためには病気を誘発する薬の服用、腹部乱切(grid abdomen)などがあります。内科も外科も町の医者をやればこのような患者さんに遭遇しているはずです。代理Munchausen症候群は母親が子供に薬を投与して喘息やてんかんや低血糖をおこすような例を言います。詐病はMalingeringといって経済的なものを求めるプロのことで、当たりやなどがそれです。

粗筋は監視役の一次上司が自分の部下になって荒むハウスが偶然、場外馬券場でけいれん発作腹部皮下出血線状の年増を病院に運びます。クッシング病という副腎皮質ホルモン過多による皮膚所見と中枢神経症状、他院での下垂体手術歴からホルモン異常と判断すぐにできましたが、結局自分で副腎皮質刺激ホルモン注射やインスリン注射をして痙攣や皮膚症状を誘発していることがわかりました。ハウスは何を思ったのか赤血球も白血球も血小板も全部さがる、再生不良性貧血に違いないと思い、わざとコルヒチンとインスリンを打ったりして、骨髄検査不要とする仮上司に反抗します。最後は患者のベッドで寝転がって競馬新聞をみていると、枕に膿のにおいがするので、細菌感染による全身感染と気づくという話でした。最後のひねりが今一つでした。

OTB: off-track betting場外馬券場、wee bit ちょっとばかり、LP: lumbar puncture 腰椎穿刺、futilely非生産的な、wuss 泣き虫

ハウスは途中でビートルスのAin’t she sweetをもじってました。

また地獄の黙示録の騎兵隊ヘリ隊長のキルゴア中佐(Robert Duvall ゴッドファーザの弁護士トムです)のナパーム弾爆撃後の有名なセリフをもじります。

I love the smell of napalm in the morning をI love the smell of puss(膿) in the morning.

Smell like    Victory.

この回の英語は文章も短く簡単でした。最後の落ちを言いたくて無理やり皮下膿瘍にしたんでしょうか。