スタチンと糖尿病

Statin use before diabetes diagnosis and risk of microvascular disease: a nationwide nested matched study Lancet Diabetes Endocrinol 9月14日 2014; 2: 894–900

デンマーク糖尿病6万人の研究でータで15000人がスタチン使用それ以外は使用していなかった時点での。それからの合併症調査です。スタチン服用歴群においては17%血管合併症が少なかったようです。スタチンが糖尿病治療後ろ向き研究なので、ランセット本体にはならなかったのでしょう。一方でスタチンは糖尿病に偏りやすいという仮説に良く引用される論文があります。

Statins and risk of incident diabetes: a collaborative meta-analysis of randomised statin trials Lancet 2010; 375: 735–42 2月17日

たくさんの論文をまとめ上げて、ほんの少し糖尿病を増やすかも、9%増やすかも、高齢者に多いかもという統計的予想をたてています。スタチンの薬効での耐糖能低下は一言も言ってません。言及していないところは官僚的です。穿った見解を町医者だからできます。高齢者のなかでは有り余る食事性コレステロール摂取からスタチン必須な人がいます。お婆さんたちには、お昼に友達と毎日お茶する、ケーキまんじゅうを持ち寄る人たち。おじいさんでは、80過ぎても過去の社用での酒食の栄光が忘れられず、飲み食い大好きで実際に吸収できる方などです。年齢以上に歯がよくて大食いで,高カロリーは糖尿になりやすいということでしょうか。そういうところです。好きなだけ食べることのできる、元気な85歳などに時折HbA1c急上昇がありますが、そういうことでしょう。糖尿も高脂血症も飲みすぎ食べすぎの先進国病です。アフリカの飢餓状態の血液データなど大英帝国ランセットにはありそうですから、調べてみます。