依存性のある物質を調べました。生化学教科書、カプラン社のUSMLE step1, ウイキから
ランセット 2007 1047~ に薬物依存の相対評価があります。有名らしいです。
依存性heroin>cocaine>タバコ>アルコール>睡眠剤>cannabis
精神身体有害性 heroin>cocaine>睡眠剤>アルコール>タバコ>cannabis
アルコールはGABA aチャンネル解放、アルコールデハイドロゲナーゼADHにてアセトアルデヒドになりまた脱水酸化されて水と酢酸になる。大量摂取でアニオンギャップ陽性のアシドーシスになりますが、通常の尿試験紙では判定できないようです。アルコールの害はアセトアルデヒドにつきます。これが肝伊藤細胞を刺激してなど他多々要因ありますが、肝硬変へ導くようです。また細胞質やミトコンドリアに配属された分解酵素はNADHを産生してしまい、細胞内糖代謝はエネルギー満々と勘違いして抑えられます、脂肪分解のβ酸化も同様に抑えられます。行きつく先は脂肪鎖に組み込まれ脂肪細胞に温存されます。カロリーについては糖質の多いものは即効性カロリーになりますので、ビール、日本酒、ワインは翌日のカロリーに多少なるでしょう。その他は脂肪です。私は芋とウイスキー党ですが、一日100ccジョニ黒、40gエタノールのカロリー280カロリー、自分には食後にでっかいケーキを食べてんだぞーと言い聞かせて、つまみだけの夕食を調整しています。一日10000歩とゴルフスイング100回(推定350カロリー消費)しないと酒がのめません。飲んでいる最中、ブドウ糖を消費しつつ肝臓はフル回転でアルコールを解毒していますので、長時間たつと、肝臓が低血糖サインを発することで〆のラーメンとなります。串と焼酎でだらだらしていると炭水化物がほしくなると覚えておきます。
ニコチンは交感神経刺激で血管収縮もすれば迷走神経も刺激するから、相対的にどちらかが強調されると循環器系病気に発展します。ニコチンは依存性の強さが大変な問題です。
NEJではe-cigarettes 電子たばこ含めてたばこの特集ありました。2017 1111~
電子タバコにもちゃっかりホルムアルデヒドやカドミウムが入っていて、ニコチンをより安全に入れる方法として開発されたが長期予後は全くわからないという検討、発がん性が少ないという論文はないようです。ニコチン依存治療も10年しています。自分も禁煙に成功し12年です。もしe-cigarettesが12年前にあったら手を出していたかもしれません。一酸化炭素が増えてゆかないということで心筋梗塞や脳梗塞への危険が少なくなるという報告も今のところありません。タバコの急性毒性は一酸化炭素中毒もあります。1本吸ってきた人をすぐに測定すると、血中5%の酸素飽和度が欠損します。2本で10%近くなります。たばこ1本で富士山5合目2本で山頂なみの酸欠だよと患者さんには例えます。タバコを止めようと思っただけで心筋梗塞と脳梗塞リスクが半分になるとも説明します。タバコやめると48時間で一酸化炭素の害から解放されると説明します。妊婦さんに対しては胎児ヘモグロビンの親和性から、たばこの煙はすべて胎児がフィルターになると説明します。肺がんや肺気腫の終末期の壮絶さなども話したり、舌癌や喉頭がんの過酷さを説明したりします。まだまだたくさん説明ネタはありますがまた後日。当院ではかなりの確率で禁煙成功していますが、数年たってまた、一本だけお化けにそそのかされまた常用するひとも多いです。再チャレンジの人はやめるコツ知っていますから、またやめられます。電子タバコはニコチン依存症治療をずっと続けているということになります。節煙のための電子たばこ使用はコミカルです。摂取ニコチン量がどの程度になるか、一日何回脳みそを満足させたら気が済むのか、個々の依存性に委ねられるということになります。もし発がん性などが少ないなら、規制のない依存性快楽娯楽物質を未来永劫取り続けるのでしょうか。