post-corona-第二波

ジョンズホプキンス大学がコロナ発生当初から各国の発生状況を詳細に報告している。明らかに米国の新規患者の増加は大変である。特に西海岸やメキシコ湾に面した地域は、第二波到来という感じである。猖獗を極めた東海岸のコロナ株がワイルドワイルドウエストしたのか、南米コロナが南部諸州に国境のグレートウオールを超えて浸透したのか、症例数だけでは不明である。ただし先のコラムで述べたように、遺伝子解析では西海岸とメキシコ湾に広がるコロナはかつて英国やNYで流行った欧州株とは異なっていることがわかっている。罹患者の10%死亡のNYのように死者累々ではなく、死亡率3%程度の弱毒株である。弱毒株は、特に活動範囲が広く多くの人と交流を持つ若年層に伝搬しやすいという現象がある。スペイン風邪の第一波は、第一次世界大戦の物流人流がグローバルな時期に、集団で移動する若者にひどい風邪を引き起こした。

東京では検査施設の行き届いた区で、水商売のなかで政治的に脆弱な集団を徹底的に調べて、患者数が増えつつある。夜の街感染だけでなく一般の通勤感染、営業感染、会議感染も広がりを見せている。早急にRNAの分析をする必要があると思う。もしこの増加が西海岸由来ということになれば、水際対策をすり抜けたことが予想される。来週東京都で増加するなら首都圏の第二波到来と考えて行動を始めたいと思う。唾液によるPCRなどが開始できるようになっただけでも朗報である。しかし、第一波で他企業ほどではないが、コロナショックの経済的な洗礼を受けた中での、コロナのファーストタッチを担うことになる。漠然とではあるが、1年ぐらいは大変なことが待っていると、覚悟している。