食物アレルギー

Food Allergy 2017年9月21日 ニューイングランド

 

食物アレルギーまとめがありました。日本では卵牛乳小麦アレルギーが有名ですが、アメリカではピーナッツアレルギーがの頻度が一番高いようです。米国人100人に一人が、アナフィラキシーを起こすかもしれないということです。  

ヨーグルトなどのプロバイオも牛乳アレルギーのある人はだめですし、下痢止めや整腸剤もしかりです。口がかゆくなる程度から、蕁麻疹、気分不良、血圧低下、気道閉塞を伴うアナフィラキシーに移行する可能性がある深刻なアレルギーとなることがあります。

スギ花粉時期に運動や食事で口がかゆくなるようなことがありますが、これは軽度の口腔アレルギーとされます。正月一番からのアレルギーのハンノキアレルギーのひとはバラ科(杏、すもも、アーモンド、リンゴ、西洋梨)の果物にもアレルギーおこす、スギアレルギー時期はトマトと交差したりすることも押さえておきましょう。イネのアレルギーはメロンやキーウイと交差することも知られています。

ピーナッツアレルギーはショックになりやすいことから、厳格な管理が必要とのことです。食品のラベル、レストランメニューでの内容記載を解読することが大事です。牛乳や卵は学童期にアレルギーが判明するのですが、ピーナッツでは症状強いため幼少期にわかってしまう特徴もあるようです。

若いうちが望ましいのでしょうが、免疫療法、脱感作療法というのが確立されつつあります。経口免疫療法は3から4gのパウダーをyearsにわたり連日投与すると、効果がかなりあるようです。ただし食道のアレルギー反応などが気になる副作用でした。Omalizumabという分子標的療法を併用すると効果が増すようです。舌下に抗原を置く治療、皮下注射の免疫治療などは効果限定的なれど副作用も少ないという報告でした。牛乳、ピーナッツ、卵の論文を探しましたが、特に成人対象では驚くほど(10人とか20人の母集団)少ない症例での検討が多いです。70%程度楽にするという印象です。ただしピーナッツはショックになる恐ろしさがあるため、患者さんはエピペン自己注射の指導が必須です。アドレナリン0.3mgを大腿四頭筋外側広筋に命中させることで救命を行えるようになるのが必要です。また地域の救急外来との連携など、複合的対応が必要でしょう。