電気刺激で腹筋割れる?

電気刺激による筋肉増強

お腹に貼るだけ、このスーツを着るだけという電気刺激装置(EMS)がありますが、本当に効くのか。学問的な根拠を少し調べました。電気刺激による筋肉増強と筋損傷の評価という、慶応理工からの日本語の論文では、市販のEMS装置を普通人とアスリートにつけてその効果、弊害について検証。筋肉のダメージはCPKという筋肉のエネルギー消費に関係する逸脱酵素で判定する、我慢の限界のような強度で行うと筋肉の損傷につながる。MRIで評価できるほどの筋肉のダメージはない。アスリートには不十分な筋肉増強効果であったが、普通人にはしないましな程度の筋肉増強効果。2012年のエール大学生物医学雑誌でEMS装置についての125個の論文のまとめがありました。一切図表もなく読む気力がなくなるのですが、かいつまむと。玉石混交、機種、刺激パターン、刺激部位、刺激強度、期間、副作用、効能など、いいこと悪いこと色々あるようです。少なくとも、食っちゃ寝―の人の腹筋が割れることは絶対にないことがわかりました。やらないよりましか、もしかしたら筋肉痛や肉離れクラスの弊害はあるかもということでしょうか。もともとは、弛緩性麻痺の人の筋肉維持や肩こりやスポーツ疲労の改善などリハビリ機器です。テレビショッピングで酔った勢いなどで、購入を決断してよい結果にはならないと思います。明日はEMSの他の論文紹介します。