糖質制限三皿目

Dietary Protein and Weight Reduction

A Statement for Healthcare Professionals From the Nutrition Committee

of the Council on Nutrition, Physical Activity, and Metabolism

of the American Heart Association 2001年のアメリカ心臓病学会からのアドバイスコメント 当時はやっていたいくつかの高たんぱく高脂肪ダイエットに警鐘を促したかったようです。高たんぱく食による減量のメカニズムについては、 低糖質による利尿作用による一時的なものと、ケトン血症による食欲低下としています。根拠論文が希薄とはいいませんが、アトキン先生への1973年のアメリカ医師会からの問答が引用されているだけで納得いきませんでした。

 

Comparative Effects of Low-Carbohydrate High-Protein Versus Low-Fat Diets on the Kidney アメリカ臨床腎臓学会誌2012年6月号が説明していました。この論文では300人の肥満患者をアトキン先生のカロリー無制限高たんぱく低糖質食と1500カロリー低脂肪食に振り分けて、4年間追及するという念入りな研究です。すると腎の ろ過量はアトキンで増えて、4年後も腎機能は維持されていたとのことです。体重は下がるし蛋白負荷による腎障害もないという結論でした。高たんぱく食はアミノ酸点滴負荷とおなじで腎臓がフル回転する性質があるという Effect of amino acid infusion on glomerular filtration rate.ニューイングランド1983年6月号などを根拠にもってきていました。初期は高たんぱくで浸透圧上がって利尿がまして、脱水減量になるということでしょうか。減量を維持することで腎機能は保たれると考えるのでしょうか。

ケトン食が食欲をおさえることは容易に想像できます。たくさんの文献が食欲ホルモン、 国立循環器病センター発見の胃腸から分泌のグレリンを抑えるというデータもあるようですが、唐揚げたべたら胃がむかむかする、ゆで卵4つ食べたらげっぷが出るなどでわかります。

高たんぱく高脂肪カロリー無制限治療にはアトキン先生ダイエット(現在もアメリカで通販あり)、Zoneダイエット(現在もアメリカで通販ありしっかりとした構えのHP)、Protein Power(本とサプリのHPあり)、Sugar Busters(HPなし)があげられます。Zoneは炭水化物と蛋白と脂質を均等割りしていて、ホームページもアカデミックで存続してゆきそうな感じがありました。ふっくらとしたシアーズ先生という方が社長さんのようです。zoneダイエットの食材を用いた研究がありました。社長さんが第二著者でした。

Use of Novel High-Protein Functional Food Products as Part of a Calorie-Restricted Diet to Reduce Insulin Resistance and Increase Lean Body Mass in Adults:

A Randomized Controlled Trial. Nutrients 2017年10月28日号 3.5点の雑誌ですから査読のある、ちゃんとした雑誌でしょう。20年近くたっても蛋白、炭水化物、脂質の均等な食材を研究しているようで。パスタもグルテンフリーの時代に、小麦粉グルテン満載の食材で、現在は高たんぱくでカロリー制限路線で存続しているということでした。おふや鯉の餌のような食材のパスタでインスリン抵抗性と分泌能と体脂肪量減少が得られたようです。パスタの金額は10食分(一回45g、180カロリー)は1600円ぐらいで通販していました。一食160円。通常パスタはイタリア麺でも一食100グラム360カロリーですが、一食80円もしないと思います。