糖尿病27万人の長期統計

Risk factors, mortality, and cardiovascular outcomes in patients with type 2 diabetes.

ニューイングランド2018 8/16

スウェーデン糖尿病患者27万人の検討。生き死に、心血管の推移、糖尿病の程度との相関などを検討しています。血圧推移、血糖推移、悪玉コレステロール、アルブミン尿、たばこの5因子とも絡めて。5つの危険因子がそろえば、あらゆる病気が早く起こることがわかります。特にリスクをもっても80歳まで生き残った人は、血圧高くても血糖悪くてもタバコ吸っても今まで生きてこれたのだから、死亡リスクを2倍にすることはないのですが。55歳の階層では、リスクを持てば持つほど、同じ糖尿病でも、死亡の可能性は5倍、心筋梗塞は8倍、脳梗塞は6倍、心不全は11倍に跳ね上がるというデータでした。喫煙と運動不足と独身が糖尿病患者において死亡の三大原因。心筋梗塞は血圧、血糖、悪玉コレステロールのコントロール不足が三大原因。脳梗塞は血糖コントロール不良患者さんから順番にかかってくるし、心不全は肥満が大敵であるという総評でした。総死亡率はHbAic6.5%から直線的に2倍までの死亡リスクを高める。血圧は130mmHgから直線的に20%増しの死亡率上昇で軽微。心筋梗塞は血圧も、血糖も、コレステロールも低ければ低いほどなりにくい。脳梗塞は、血圧下限70mmHgから高ければ高いほど2倍まで上昇する危険率、悪玉コレステロールも基準値を上回るほど脳梗塞になりやすい。

27万人データで大変参考になりました。血糖値は6.5%目標に低血糖注意、8%より7%の方が死ににくい。血圧は低過ぎ論外なれど110mmHあたりであると、脳梗塞、心筋梗塞、心不全、腎不全になりにくい。コレステロールは栄養障害で低い、体質で低い人はしょうがないですが、基準値をはるかに超えるのは日本人がいかに心筋梗塞になりにくいと言っても、あらゆる病気によくないことがわかりました。