クリニカルケースesから

ニューイングランドジャーナルの症例検討の閲覧回数(most viewed)順を時々 文章が長いし、奇をてらったようなところもあって、だらだら思考過程が書いてあって、読みにくいので喘ぎますが。

①80台 僧帽弁手術後VVIペースメーカ術後のぐったり元気なしと下痢など→

診断)保険切れにてジギタリスコントロール不良のジギタリス中毒(ジギタリスは植物性の強心配糖体、心臓の収縮を高めて頻脈を抑えるので昔は心不全患者には、ジギと利尿剤がセットになっていました)

WPW偽性VT禁忌(例の正常房室ストップさせて異所性リエントリー増強でショックlikelyになるというので禁忌)、K↓高カルシウム血症や細胞内Na上昇などでは→Na+K+ATPase(2K+を細胞内 に、3Na+を細胞外に能動的に輸送するポンプ)活性阻害増強→Na-Ca交換輸送系が逆回り細胞内カルシウム濃度↑にて収縮や刺激性↑が助長、心房心室刺激高まる→不整脈、、黄視,ファローやHOCM禁忌は心臓仕事量と心肥大の関係にて。この患者さんは、ペースメーカー入っているので、心臓が止まらず、生き残れてさらに教科書的なジギタリス症状を醸し出していたので、編集者の目にもとまるし、その筋の医師たちから好んで読まれたのでthe most viewdされたのか。年に数回はジギタリス定量したり、心電図とったり、したほうがいいです。治療域と中毒域が隣接する薬ですので。しかしながら、安全少量使用にいまだに僕は拘泥しています。いい薬と思っています。

 

②68歳女性、世界旅好き、低ナトリウム点状出血、前房炎→ダニに寄生するケッチアの感染(真性細菌であるがウイルスと細菌の中間の位、マイコプラズマ、クラミジア、梅毒のスピロヘータの友達、ダニに寄生するという他力本願な生き物)

診断はまれなインドのダニ感染、疑わしきはすぐに何とかサイクリンをというコメントでした。ボストンでインドのダニ感染を発見するので、それは大変であったようです。それで2番目にランクされたのでしょうか。

知識として。

Scrub typhusはツツガムシ病の英語(古典型はアカツツガムシ、新型は春と夏のフトゲツやタテツツガムシ、症状は潜伏7日旅行から帰って、肝機能や血小板減少や刺し口見つけて、発疹点状出血、血小板減少や肝機能障害やweil felix法はリケッチアの抗体検査で、現在はまずDNA鑑定、ミノ、ドキシ、テトラ サイクリン)

重症熱性血小板減少症候群SFTSマダニだけどこれはウイルス性で 高熱下痢特異治療無

日本紅斑熱もマダニで ロッキー山脈紅斑熱もマダニで 治療法は上記の何とかサイクリン

チフスは虱が媒介

半ズボンと半そでで山や草原を歩くのはやめましょう。上記の薬は、副作用に炎症性腸疾患がおこると、酒さ の勉強の時書いてありました。米国の俳優さんが酒さ治療で上記をもちいて、因果関係は不明ですが潰瘍性大腸炎になって、訴訟になっています。ニキビで漫然と使用しているのが一時期はやっていましたが、強い薬という認識は大切です。自分も異型肺炎の時に、よく使用しますが、今のところセーフです。