珈琲の効用-3杯目

喫煙者、過去に喫煙のある方では、コーヒーの効用は限定的とおもわれます。

Coffee consumption and risk of hepatocellular carcinoma and intrahepatic cholangiocarcinoma by sex: The Liver Cancer Pooling Project

Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2015 September ; 24

ハーバード大学の研究です。120万人のうち肝がん860人と胆管癌260人の検討す。3カップ以上のコーヒーで肝癌リスクが27%低下します。P値0.0001以下と言う統計的確度は相当なものです。特に女性においてリスクを半分にしているところが大きいようでした。カフェイン入りが良いようです。胆管癌には関係ないようでした。アジア島国(Ah?日本人のことです、科学論文の地理表現上eastern Asian islandersと表現します)、男性、喫煙者に多いのが肝がんですがコーヒーの量に比例して肝がん発生率が低下するようです。

肝がんはウイルス性肝炎、肥満、アルコールがリスクです。860人の内訳は書いてありませんでした。肝炎の人がコーヒーを飲むと肝がんにならないと言うことにはなりませんので、適切な治療が現在はありますので、よろしくお願いいたします。コーヒー内のカフェインが活性酸素除去に関与するとか、脂肪代謝促進などで、炎症を抑え脂肪肝を抑制するのかもしれません。またポリフェノールのクロロゲン酸も酸化防止に作用するのも影響するのか、ハーバードの英知を持っても明確な答えはないようでした。

 

Coffee, tea, caffeine, and risk of breast cancer: a twenty two-year follow-up

Int J Cancer International Journal of Cancer

これもハーバード大学の研究です。コーヒーの杯数が多いほど乳がんの発生が少なくなる傾向、特に閉経後女性がカフェイン入りコーヒーで一割リスクが減るようです。お茶やデカフェより本物がいいようです。

 

コーヒーは閉経後女性の骨粗しょう症に良くないと日本の骨粗しょう症協会みたいなところに解説ありました。前回の英国医師会論文には骨密度に負の影響をするとありました。コーヒーよりお茶の名産地の中国の論文を何回か引用して大腿骨頚部骨折が多くなると言っていました。うちの系統は4代前からコーヒー好きで一人も頚部骨折の女性がいないのでおかしいと思いました。論文をかなり検索しましたが、抄録レベルですが、韓国(コーヒーハウスの影響かコーヒー需要急増)やトルココーヒの中東から、大丈夫だという論文があったり、本場ブラジルからカルシウム代謝悪くするぞという、自国の名産品に懐疑的な論文やら、よくわかりませんでした。とりあえずブラックよりも牛乳をいれて飲みましょう。カルシウム入れると骨粗しょう症によさそうですから。