ヨーグルトとスギ花粉症

ヨーグルトの健康とビフィズス菌でのアレルギー対策の論文を次回紹介します。

最初の二つは日本人の論文です。スギ花粉症が今年はひどく、まさにhay fever(熱性カタル)の様相を呈しています。

Effect of probiotic Bifidobacterium longum BB536 [corrected] in relieving clinical symptoms and modulating plasma cytokine levels of Japanese cedar pollinosis during the pollen season. A randomized double-blind, placebo-controlled trial.J Investig Allergol Clin Immunol. 2006;16

森〇ヨーグルト14週間でスギ花粉の症状がすこしおさえられたようです。

細胞障害系のヘルパーT細胞を誘導して、アレルギー増長系のヘルパーT細胞を抑えている可能性まで指摘していました。

Fluctuation of fecal microbiota in individuals with Japanese cedar pollinosis during the pollen season and influence of probiotic intake. J Investing Allergol Clin Immunol 2007 森〇14週間で、腸のビフィズス菌が増えて変わってバクテロイデスの一派が減少、このバクテロイデスはアレルギー系Th1を活性化する疑惑があるようです。ビフィズスは、何を思ったか感染や腫瘍撃退用免疫を増強させて花粉アレルギーを抑え込む作戦に出んとするようです。免疫を増強している効果、不要なアレルギーを抑える効果などが期待されます。

2014年にはヨーグルトの効用をまとめる総説が権威論文筋からでています。

Yogurt and dairy product consumption to prevent cardiometabolic diseases: epidemiologic and experimental studies

The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 99, Issue 5, 1 May 2014

ヨーグルトの国際大会でデンマークのヨーグルト博士が論文にしました。雑穀、豆類、ヨーグルトは体重の増加を防いで、メタボを改善する。どのヨーグルトの銘柄がよいかは、大会の主旨に水を差すので述べていませんが。乳酸菌と溶連菌サーモフィリスだけでなく、エンテロコッカスなどすこし腸炎の治療を行った経験のある、人体生息の発酵菌などからヨーグルトをつくることももあるようでした。乳酸菌の銘柄で商戦していますが、その理論的根拠はどこにあるのか。また調べます。