ポストコロナーサバイブ//

東京では180人以上の陽性患者が連日発生している。これらの患者さんをビジネスホテルか急造既存の(指定)感染症病院に割り振っているようである。重症度を判定するのは、接触者外来の呼吸器内科の医師であるのか、保健所のスタッフなのかはわからない。PCRぬぐい検査時、低酸素血症で酸素投与が必要な状態では、結果が判らなくても都内70以上あるとされる検査を担当した接触者外来の関係病院に則入すると思う。検査待ちの肺炎だけを収容する、グレーの病床を用意しているようである。CTでウイルス性肺炎の証明があっても低酸素血症なければ、自宅待機しているのは事実である。検査結果がでるまで3日もかかると聞いている。慎重を期して72時間もRNAからDNAにして、二重らせんををほどいたり、ひっつけたりの、増幅を繰り返すのは昔で、数時間で判定できるように、器械も試薬も改良されたと聞く。検査施設の冷凍庫の中に、いくつもの数日前の検査待ちの検体があると邪推するのは、私の悪い妄想か。働き方改革であるのに、公的研究所の研究員が、過酷な検査技師業務を強いられているのである。民間検査会社は余力があると聞いているのでもっと回してあげてください。冷凍保存なのだから、病気の落ち着いたどこかの国に空輸したら1000件ぐらい到着後、解凍時間を考えても半日で結果をメールしてくれると思います。しかしながら、フェーズは次の展開になっているようなので、PCR件数増加の方法を言っても、もう遅い。増加数と収容体制は正相関するとは限らないので。

陽性とでて、その日のうちに、振り分けられるようでもない。翌日以降に、電話がかかってきて、某所に公共交通機関を利用せず入院手続きしてくれとか、どっかに集まってビジホに送られるのである。すでに酸素投与が必要なぐらい調子が悪い人には、自宅から入院する病院までの移動手段を、保健所が用意してくれればよいが、介護タクシーなどを契約してくれていると信じます。介護タクシーは介護福祉課の仕事です、とは言わないと確信している。気になるのは、結果待ちなり振り分け待ちの時の急変である。急に肺の酸素化の具合が悪く意識レベル低下ともなれば、電話対応で忙しい保健師さんや、帰宅させた接触者外来の先生に連絡する時間はなくて、119番を要請することになる。蘇生ともなれば、二次感染避けられないので、救急隊員の全員にN-95マスクと防護服が、出動ごとに配布されているということであろうか。現場で、防護着を着替えてから蘇生したら、間に合わないであろう。心配なのは、入院やPCR検査待ちの間に、自宅でぐったりしてしまう、一人暮らしの人たちである。現在、stay homeで発熱していてもじっとしている、一人暮らしがたくさん東京にいる。その皆様は、救急車を呼ぶ余力を残して、ぜひサバイブしてもらいたい。PCR偽陰性の場合はさらに過酷となる。最悪の事態となっても、後日『専門家委員会』なる場所で検証される、新型コロナに対する検査入院システムの有害事象の母集団(n) にカウントもされないであろう。保健所や依頼を受けた接触者外来の先生、受け入れ先の病院なども、一生懸命に頑張っている最中であろうが、頑張らなくても180人ぐらいさばいてもらいたいものである。

日本人の衛生観念、BCG、文化など今まで感染リスクは少ないと楽観的であった。まさか、ニューヨーク州の連日8000人にはなるわけないというのは、もしかしたらと心配になってきた。現行システムではもしもさばけないというのであれば、少しずつ大量な業務をこの疫病に控えて傍観している、医師会や大学病院や病院グループなどの医療資源に、PCR検査やベッドコントロールを任すことも必要であろう。PCRのぬぐいで、自身が感染しても、名誉の負傷ととらえてもらえば、やってやれないことはない。被ばくを恐れて、陰圧室だけが拭いの場所という概念はもう、限界かとも思う。3重包装でもなんでもして、職員や検査会社の諸君に迷惑かけないように、何とかできる能力があるから医院を運営しているのだからします。早期に診断して、さっさと入院して早く安静加療が、いつもの我々の医療。重症化だけ入院させるのは、いつもの日本の医療と違い、受け入れ側も大変である。毎日、適応あれば検査をして、必要なら入院先を探す仕事なら、いつものみんなは大変得意である。また、以前から言っているが、ドイツのように通常業務もこなしながら、粛々淡々とコロナをなんとかさばいて、いまでも潤沢な備品を調え、いまだ人工呼吸器まで輸出しているドイツのやり方を少しだけでいいから、責任を保健所に一方的に譲渡しているようなシステムに加える必要がないのであろうか。また、出身母体の心臓血管外科にすら意見具申する資格もないが、コロナ禍が終わったら、よく調べて、コロナの最中でも手術数を制限していなかった国があったら、大挙してそこに訪問して学ぼう。そこには医療技術の平準化と再現性が必ずあるからです。