動物的フェロモン

Putative sex-specific human pheromones do not affect gender perception, attractiveness ratings or unfaithfulness judgements of opposite sex faces

王立協会雑誌、西オーストラリア大学2017年

二つの性ホルモン、アンドロステノン→アロマターゼにて→エストラテトレノールの2つが、ネーチャーなど雑誌でこれぞ人間のフェロモンで、しっかりその匂いのリセプターが脳内にあると認められています。男のフェロモンはアンドロ系で女性のフェロモンは女子魔法酵素アロマターゼでエストラ系にかわります。テストステロンの代謝産物アンドロステンと名前はよく似て紛らわしいですが、アンドロステンはに置き換わって、水酸基がなくなってますので、アンドロステン→アンドロステンが末梢代謝物かもしれません。

フェロモン研究は学問の世界ではなく、インドからヨーロッパにいたる、香水文化の歴史なので、研究業績を企業のホームページで探しました。体臭を隠すための香水を、転じて もて系匂いに変えるという、一大マーケットです。まずアンドロステロンはテストステロンの代謝物で人から分泌されることははっきりしています。アンドロステロンの方がマッチョのフェロモンで、アンドロステノンは女性にもてるホルモンとされています。一方でアンドロステノンは野性の動物にも存在する匂いで、いわゆるジャコウジカの陰部からとれる香水原料ムスクのにおいです。アンドロステノンは酸素に触れると変化し、バクテリアの分解などで、すぐに異臭を放つようです。フェロモンも一目惚れの時にかいでもらわないと、鼻につく奴にかわります。

で、上記の研究論文は、顔と匂いのどちらが好感度に差が出るかという、研究を行ったところ、においで好感を持つことなく、やっぱり顔で選んでいるという結果でした。ふとした一目ぼれで、さらにフェロモンの香りが大手をかけるというのは、学術論文を読まなくても、わかりきった結果です。匂いは五感の一つですが、快不快が動物的に感じることができます。通りすがりの、微妙な香水の香りは、好感が持てますが、香害のようなきついにおいは電車やレストランや病院内では困ります。