ビタミンDへの疑問

なんで日本人とアメリカ人での処方ビタミンの投与量が20倍も違うのか、今日一日気になって仕方ありません。繁忙期ですが、空き時間に調べました。9時からのこうち医院、15時からの関町病院静脈瘤外来、忙中閑あり、時折勉強個所をプリントアウトしたりして、ようやく夕食+ビール1本の後勉強開始です。

ハリソン内科学ではビタミンD負荷療法は結核や乾癬や多発性硬化症やある種の癌(肺や前立腺など)で有効と銘記、さらにⅠ型糖尿や高血圧や鬱が欠乏症で起こるとも。ビタミンD血中濃度と冠動脈硬化症の話題なども以前触れたと思います。ビタミンDは骨だけでなく他にも大事であるとのことです。また肌の色と血中濃度の関係を指摘していましたが詳細不明でした。欠乏症はくる病で有名ですが、ハリソンに過剰症はあまりないと強調していました。ビタミンD信仰論文はpubmedでたくさんあって、高いインパクトファクター論文で認めました。美容系の日本のネットで以下の論文を発見。

Vitamin D-Binding Protein and Vitamin D Status of Black Americans and White Americans. ニューイングランド2013年11月21日 

ビタミンDの血中濃度に人種差があることを証明していました。ビタミンDはアルブミンのような結合タンパクによって運搬されますが、このタンパクの遺伝子にタイプがあるようです。タンパク濃度とビタミンは相関し、白人で多く、黒人で少ないという結果がありました。明らかに黒人と白人の同一地域でのビタミンD産生に差があったと言うことです。 その他いろいろ調べました。

黒人は紫外線を通しにくくビタミンD産生が不得手であるため、南国の紫外線の強い地域で、裸を露出して生活してちょうどよい状態になる。白人は紫外線を通しやすくビタミンD産生はお手の物である。最北端にすむエスキモーは弱い紫外線と少しの露出でも十分ビタミンD産生が可能である。黄色人種>白人>黒人の順番でビタミンD産生が上手と言うことになります。ですが日本人のビタミンDに対して20倍の処方量が白人に必要なのだろうか。食事摂取も日本人1に対して白人は5倍という国々の定める摂取既定の差などはまだ納得いきません。アラスカに住む黒人の人はどんだけ干ししいたけをたべたらいいんですか。