クリーブランドの糖尿

Medical Grand Rounds

Diabetes medications and cardiovascular outcome trials: Lessons learned

Cleveland Clinic Journal of Medicine. 2017 October;84(10):759-767

クリーブランドクリニックでは新規の糖尿病薬のリスクとベネフィットを一覧していました。

Alogliptinをよく使ってますが、心血管病に対する安全性はありましたが心不全患者には注意とのことでした。EXAMINE Investigators. Alogliptin after acute coronary syndrome in patients with type 2 diabetes. N Engl J Med 2013; 369:1327–1335.

EXAMINE Investigators. Heart failure and mortality outcomes in patients with type 2 diabetes taking alogliptin versus placebo in EXAMINE: a multicentre, randomised, double-blind trial. Lancet 2015; 385:2067–2076. 冠動脈疾患の患者で薬の使用を検討していること、心不全発生にも有意差はなかったものの、心不全の既往のないものに多く出現したため、FDAは心不全の危険あるかもとかラベルに書くようになったようです。日本の薬に厳しいです。

GLP1については心臓血管リスクなく、Liraglutideに心血管病軽減があると誉めておられました。

SGLT-2阻害剤に関しては心血管病減少は降圧作用にあろうとのことでしたが、それが災いしてか一部に下肢切断リスクなどというありがたくないラベル表記をされた薬もあって、もっぱらEmpagliflozinを誉めていました。日本でもあります。これを使用すると30%心血管事故や心不全を防ぐという絶賛をしていました。説明の中にケトン体が上昇することで心筋で利用されやすいため心臓に有利にはたらいたのではとか。水利尿にて赤血球容量が増えて酸素供給がよくなったのではとか。腎臓でナトリウム利尿もあるため降圧効果や腎臓負荷を減らすとか、べた褒めしていました。