アスリートの突然心停止

Sudden Cardiac Arrest during Participation in Competitive Sports.

NEJM 2017年11月16日の論文

12から45歳までの若年者1850万人分の救急記録から74人ほどスポーツ中の突然の心停止、あるいは心肺蘇生を検出とのことです。40人以上が病院を退院できたといっています。楽しむスポーツで58名、残りが競争競技(マラソン、サッカー、バスケ、柔道)でした。助かりやすいのは10代でそれ以上は助かりにくいという結果でした。10万人あたり0.76人の競技スポーツ中の心停止ということのようです。競技スポーツですから、トレーニングして試合にでている、アスリートと日本で呼ばれる人たちでしょう。おじさんやおじいさんのゴルフではもっと死傷者でているでしょうが、これは含んでないようです。Commotio cordis 心臓振盪のラテン語ですが、心電図で心臓がリラックスし始めるT波に一致して、胸を強打すると心室細動になるのも含めているのでしょう。肺梗塞での心停止、血栓による心筋梗塞、たまたまの不整脈など晴天の霹靂という感じです。半数以上が退院できるというのは、鍛えていたからと、対応が早かったのでしょうか。

A Prospective Study of Sudden Cardiac Death among Children and Young Adults

NEJM 2016年 2441~には豪州とニュージーランドの若年者突然死の検討がありましたが、遺伝子解析にて30%は家族性の不整脈死が含まれるようです。

学校保健で大事な論文なので紹介しました。